ジョージアン時代の家のようす

シャーロット、アリス、アメリアは夕食(ゆうしょく)のためにきがえをしています。それを手伝っているのはメイドのバーンズ。 当時(とうじ)、女主人付きのメイドのことを苗字(みょうじ)でよぶのがふつうでした。 風呂にいれ、着がえを手伝い、衣服(いふく)を洗う。 これはすべてメイドの仕事(しごと)でした。洋服(ようふく)のスタイリングをするのも仕事のひとつ。 ですからヘアスタイルやファッション、メイクアップ、香水(こうすい)などの流行(りゅうこう)に敏感(びんかん)でなくてはならなかったのです。そしてそれらを自分であつらえる方法もおぼえなければなりませんでした。

ジェイン・オースティン

ジョージアン時代、ご婦人(ふじん)たちにプライバシーというものはありませんでした。 お客さまがひっきりなしにおとずれ、使用人(しようにん)が出たり入ったり。寝室(しんしつ)が唯一(ゆいいつ)ひとりになれる貴重(きちょう)な場所のひとつでした。 ジェイン・オースティンの作品『分別と多感』(ふんべつとたかん)のエリナーは、いつもはつつましく感情(かんじょう)をあらわすことはありませんでしたが、妹の寝室(しんしつ)では心の内をうちあけました。愛する人が他の誰かと結婚(けっこん)してしまうかもしれないと思いなやむ気もちを。

展示アイテム: ひみつのドア

この部屋のすみにドアがあります。これはジブ・ドア(jib door)とよばれ、使用人(しようにん)だけが使う出入口でした。 使用人はめだってはいけない存在(そんざい)でしたから、室内でつとめを終えたらすみやかにこのドアのむこうにつづく使用人用の階段(かいだん)にしずかに出ていく必要(ひつよう)がありました。 男主人のベッドルームから、このくねくねとうねるせまい階段をおりていくのです。

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