女主人のベッドルーム

この部屋の展示アイテム

キッズとまなぶNo.1
キッズとまなぶNo.1

女主人のベッドルーム

女主人にとって寝室は、自分だけの大切なスペースでした。 ここで眠り、メイドに助けられて 着替えをし、髪を整え化粧をするなど、日々の支度をこの部屋ですべて行ったのです。

なかには客人をベッドルームに招きいれ、着替えながらゴシップに花を咲かせる社交的なご婦 人もいました。 こうして流行のファッションやヘアスタイルが、口づてに広まったのです。

当時の化粧とへスタイル

ジョージアン時代のイングランドの華やかな社交界の裏側には、恐ろしい現実もありました。 色白の肌を引き立てるために化粧に使われた白いフェイスペイントやおしろいは、主成分にきわめて有毒な鉛を含んでいました。
そして派手にすればするほど良いとされた髪型に仕上げるために、香料入りのワックスや油脂が塗りたくられたのです。そんなご婦人たちは、頭髪に棲みつくアタマジラミにとっては、まさに「歩くごちそう」だったわけです。

 

女主人のメイド

女主人のメイド 女主人のメイドは、ご主人様の私生活の諸々をすべて把握しなければならない大変責任の重い役割でした。 しかも常に控えめで影の存在でい続けることも求められました。レースやリボン を洗い、クリームや化粧品を用意し、はたまたジュエリーなど装飾品をきれいに片付け、衣服の着脱を手伝うなど、女主人つきのメイドの仕事は山ほどありました。

室内装飾とデザイン

この女主人のベッドルームの壁紙は、コーヒーの木をモチーフに描いたものだと思われます。 バース市内の住宅で見つかった1760年頃の壁紙のデザインを模したものです。

この部屋の展示アイテム

珍しい鳥かごのオルゴール

オートマタ(からくり人形)のしくみを取り入れたオルゴール。 金属メッキをほどこした鳥かごの中で枝にとまった小鳥がさえずります。
スロットの中にコインを入れると動き出すしかけで す。

ロンドン ヴィクトリア&アルバート博物館より借用

 

16のシルエットのコレクション

フォックスクロフト家、スレイド家、ドーラン家の面々をシルエットで表した作品。
ジョン・ マイアーズ(John Miers 1758-1821頃)他の制作。

ジョージアン時代に人気があったシルエット画。 マイアーズは18世紀後期を代表する切り絵作 家(シルエット・アーティスト)でした。
故郷であるリーズで名を馳せた彼は、国内をめぐっ たのち、1788年にロンドンでスタジオを構えました。

『コヴェントリー伯爵夫人 バーバラ』1767年
フランシス・コーツ (1726-1770)

コヴェントリー伯爵夫人バーバラは、ウスター郊外のクルーム邸に夫である第6代コヴェント リー伯爵と暮らしました。バーバラは伯爵の2人目の妻でした。伯爵の最初の妻は社交界で名の知れた美しい女性でしたが、若くして他界しました。鉛を含む有害化粧品を多用したことによる中毒死であったと考えられます。

この絵を描いたフランシス・コーツは、ゲインズバラやレノルズと肩を並べる、1760年代を代表 するとても重要な肖像画家でした。

スクリーン付き サテンウッド製裁縫用テーブル

18世紀に作られたこの女性用サテンウッド製スクリーンテーブルには、シルクのパネルが付いており、暖炉の火の熱から顔を保護する
仕組みになっています。 ろうそく立てなどを置ける格納式の棚も付いています。

ロンドン ヴィクトリア&アルバート博物館より借用

 

メニュー